米海軍艦2隻、台湾海峡を航行 中国との緊張高まる中
(CNN) 米海軍の軍艦2隻が22日、中国と台湾を隔てる台湾海峡を航行した。米中間の緊張が高まる中で、米軍の武力誇示に対して中国が反発を強めるのは必至だ。
米海軍の誘導ミサイル巡洋艦「アンティータム」と誘導ミサイル駆逐艦「カーティス・ウィルバー」は、台湾海峡を南から北へと航行した。
米太平洋艦隊の報道官は、国際法に沿った航行だったと強調し、「台湾海峡の通過は、自由で開かれたインド太平洋に対する米国のコミットメントの表れ」としている。
米国防当局者によると、台湾海峡を航行中は、中国の軍艦数隻が安全と思われる距離を保ちながら米軍艦を追跡した。
台湾海峡は幅約177キロ。中国がもし武力で台湾を統一しようとした場合、地政学的な火種となる可能性がある。
台湾海峡は国際水域に当たるが、中国は同海峡を米軍艦が航行することに対して神経をとがらせるようになり、ここ数年、米軍艦の通過は年に1回程度になっていた。米海軍の空母は2007年以来、同海峡を航行していない。
一方で、今年に入って航行の頻度は増し、7月にも米軍の駆逐艦2隻が台湾海峡を航行していた。
正式な外交関係は結んでいないものの、台湾は米国にとって重要な同盟相手であり、トランプ政権は台湾との関係強化を模索してきた。
中国は以前から、米国と台湾の同盟関係を強く非難している。