インドネシア火山の警戒レベル引き上げ、航空機ルート変更 新たな津波の恐れも
インドネシア・シンカワン(CNN) インドネシアの国家防災庁は27日、22日の津波を引き起こしたクラカタウ火山に対する警戒レベルを、上から2番目に高い「3」に引き上げた。これを受けて数千人が避難し、航空機はルートを変更している。
22日の噴火では、同火山のあるスンダ海峡に面したジャワ島とスマトラ島の沿岸部を高さ3メートルの津波が襲い、430人以上が死亡、数万人が避難していた。
インドネシア赤十字によると、スンダ海峡に面した島では再び津波が起きる恐れがあり、数千人が避難したという。
当局は26日、火山活動を観測するためクラカタウ火山の近くにセンサーを設置したことを明らかにした。今後噴火が起きた場合はこれを使って警報を出したい考え。インドネシア当局は、津波の検知や警報システムの不備を巡って批判の的になっていた。
住民の男性(49)はCNNの取材に対し、津波の音は最初、近くで行われている音楽コンサートの騒音だと思ったと振り返り、「音が大きくなって、破壊されるような音が聞こえてきた」「数秒後、『津波だ!』と叫びながら逃げる人たちが見えた」と話している。
インドネシアのジョコ大統領は24日、住民に早期警報を出すための津波検知装置を調達するよう、気象・気候・地質学庁に指示した。