豪州は異常な猛暑、南部で46度超 魚や動物が大量死
1月にはニューサウスウェールズ州のダーリング川で、猛暑のために死んだ大きな魚の死骸を抱えて政府に対策を求める2人の男性の動画が注目を集めた。
同地では魚の大量死が相次ぎ、数千匹の腐った死骸が水面を覆っている。
犠牲は魚にとどまらない。北部準州では野生の馬数十頭の死骸が、干上がった水飲み場の周辺で見つかった。ビクトリア州では2000匹以上のオオコウモリが熱波のために死に、ニューサウスウェールズ州やクイーンズランド州でもオオコウモリの大量死が伝えられている。
南部のタスマニア州では山火事が相次いで民家や野生生物の被害が拡大。消防隊が消火作業に追われている。タスマニア州知事は30日、状況はさらに悪化する恐れがあるとの見通しを示した。
ビクトリア州や南オーストラリア州では、エアコンや扇風機の使用が激増して発電施設が需要に対応できなくなり、数十万世帯が断続的な停電に見舞われた。
こうした中で、経済協力開発機構(OECD)はオーストラリアの環境政策を批判する報告書を発表。同国政府に対し、生物多様性を守り、異常に高い化石燃料への依存を減らすよう求めている。