2018年は観測史上4番目の暑さ 世界で異常気象が加速
(CNN) 米海洋大気局(NOAA)と米航空宇宙局(NASA)は6日、2018年の世界の平均気温について、観測史上で4番目に高かったと発表した。
NOAAとNASAはそれぞれ独自に1880年代から世界の気温に関するデータを記録している。
中でも特に気温が高かった上位19年のうち18年は、2001年以降の年だった。
「2018年は再び、地球温暖化の長期的な傾向に加えて特に暑い年になった」とNASAの専門家は指摘する。
世界の平均気温は1880年代以来、約1度上昇した。パリ協定で掲げた1.5度未満という目標のうち、既に3分の2の温暖化が進行していることになる。
2018年は欧州のほぼ全土で記録的な暑さを観測し、夏の気温は32度を上回った。地中海沿岸や中東でも猛暑が続いた。
北極と南極でも気温の上昇で海氷が解け、2018年の海氷面積は観測史上2番目に小さくなった。前年の17年の海氷面積は、1979年に観測を始めて以来、最小を記録していた。
2018年は世界中が異常気象に見舞われたが、特に米国は打撃が大きかった。米国の平均降雨量は約880ミリに達し、35年ぶりの雨量を観測。1895年に観測を始めて以来、3番目の多さだった。
ハリケーン「フローレンス」や「マイケル」のほか、カリフォルニア州の山火事などでも数十億ドル規模の被害が発生。米国内で過去3年の間に数十億ドル規模の被害が出た災害は45件に上る。長期的にみると、インフレを調整した年間平均は6.2件にとどまっており、2016年以来、ほぼ3倍のペースで大規模災害が増えている計算になる。