「地獄の特別な場所へ」、EU大統領が無計画離脱を批判
ロンドン(CNN) 欧州連合(EU)のトゥスク大統領は6日、英国のEU離脱をめぐり、計画を示さないまま離脱を推進した者には「地獄に特別な場所」が用意されていると述べ、一部の離脱派を痛烈に批判した。
トゥスク氏はツイッターで、「安全に実施する計画の概略すら示さずにEU離脱を推進した者が向かう地獄の特別な場所とはどんな様子だろう」と言及。英・EU間の交渉で緊張が高まっている状況が浮き彫りになった。
これに対し、EU離脱派からは即座に非難の声が上がった。離脱派を率いた英国独立党(UKIP)の元党首、ナイジェル・ファラージ氏はツイッターで、「離脱後はあなたのように選挙を経ていない傲慢(ごうまん)ないじめっ子から自由になれる。私にはむしろ天国のように思える」としている。
テレビ司会者のピアーズ・モーガン氏もトゥスク氏の発言を非難。「EUの道化たちが侮辱の言葉を口にするたびに私は離脱派に傾いていく」とツイートした。
英国のメイ首相はこの日、英領北アイルランドを訪問し、アイルランド国境管理をめぐる安全策(バックストップ)について今後の道筋を探った。
一方、トゥスク氏はEUとの離脱合意案を再交渉する用意はないと改めて強調。「あすメイ氏から膠着(こうちゃく)状況打開に向けた現実的な提案を聞きけることを願っている」と述べた。