ファストフード大手、合意なき離脱に警告 値上げや在庫不足も
ロンドン(CNN Business) マクドナルドやケンタッキーフライドチキン(KFC)、プレタ・マンジェといったファストフード大手は30日までに、共同で声明を発表し、英国の欧州連合(EU)からの離脱について、合意なき離脱となった場合には、供給網に大きな混乱が生じると警告した。
議会へあてた共同声明では、欧州との貿易が守られる合意がなく離脱が行われた場合には、食べ物の「選択や質、永続性」について維持できなくなる可能性があると指摘した。
今回の共同声明には、スーパーマーケット大手や小売りの業界団体も名を連ねた。
合意なき離脱が起きた場合、輸入コストが大きく上昇して値上げの圧力が高まるという。新しい関税が、英国の農業従事者に「破滅的な影響」を与える可能性もあるという。
各社は在庫を増やしているものの、すでに在庫を収めるスペースは使いつくされ、これ以上在庫を確保するためのスペースはほとんどないという。
EUからの離脱について透明性を求める声は英国中から上がっている。
欧州航空大手エアバスは先ごろ、合意なき離脱なら、将来の投資について見直しを余儀なくされるとの見方を示していた。米自動車大手フォード・モーターは合意なき離脱の場合、今年の損失が約8億ドルに達すると試算している。