イスラエル検察、ネタニヤフ首相を起訴へ 汚職疑惑で

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ネタニヤフ氏は不正を再三否定/Lior Mizrahi/Getty Images

ネタニヤフ氏は不正を再三否定/Lior Mizrahi/Getty Images

エルサレム(CNN) イスラエル検察は2月28日、ネタニヤフ首相を3件の汚職捜査に絡み収賄や背任の罪で起訴する方針を表明した。イスラエルでは4月に総選挙を控えており、通算5期目を目指すネタニヤフ氏にとって大きな打撃となる。

ネタニヤフ氏は不正を再三否定し、捜査をメディア主導の魔女狩りと非難してきた。検察による発表の直後にはテレビで、マンデルブリット検事総長に圧力をかけて起訴を迫ったとして左派を批判した。

ネタニヤフ氏はこの中で「左派は選挙では私を打倒できないことを理解している」と主張。「選挙に影響を与えて左派政権を誕生させる」ため、左派が検事総長に常軌を逸した圧力をかけたとしている。

ネタニヤフ氏には正式な起訴前に審問を受ける権利があるが、これは選挙後になる見通し。起訴された場合も、イスラエルの法律では辞任を求められることはない。辞任が要求されるのは、有罪判決を受けて上訴の過程でも有罪が維持される場合にとどまる。

検察の発表を受け、選挙で対抗馬となるガンツ元軍参謀総長は28日、ネタニヤフ氏の辞任を要求した。

こうした展開を受け、ただでさえ混沌(こんとん)としたイスラエル政局は一層不透明になった。連立政党は起訴の可能性があるネタニヤフ氏を支持するか、支持撤回により右派有権者の怒りを招くリスクを冒すか、決断を迫られている。

3件の捜査のうち最も影響が大きいとみられるのは、ネタニヤフ氏と通信大手ベゼクの関係にかかわる疑惑だ。捜査当局は、ネタニヤフ氏が同社と主要株主に便宜を図る見返りに、傘下のニュースサイトで好意的な報道をさせたとみている。

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