一時拘束の米国人ジャーナリストを解放 ベネズエラ
(CNN) ベネズエラ報道労働者組合(SNTP)は7日までに、首都カラカスで一時拘束されていた米国人ジャーナリストが解放されたと発表した。
コディ・ウェドル氏は6日午前8時に、首都カラカスの自宅への家宅捜索で助手の男性と一緒に防諜(ぼうちょう)機関に拘束され、これを最後に消息が途絶えていた。母親はCNNの取材に対し、ウェドル氏は現在空港で、フロリダ州マイアミに向かっていると話した。
ウェドル氏は2014年6月からベネズエラに住んでおり、フロリダ南部のテレビ局や米紙マイアミ・ヘラルド、ABCテレビ、CBCテレビなどと契約して報道を行っていた。
CNN系列局WPLGによると、ウェドル氏と最後にやり取りしたのは5日午後で、これ以降は連絡がついていなかった。WPLGでの直近の報道では、暫定大統領就任を宣言した野党指導者、グアイド国会議長の帰国について伝えていた。
SNTPのトップ、マルコ・ルイス氏はCNNの取材に、拘束時に現場に居合わせた目撃者3人から話を聴いたと明らかにした。
SNTPの集計によると、ベネズエラではジャーナリストが拘束される事案が昨年だけで36件あった。
外国人ジャーナリストは拘束が相次いでおり、先週にはマドゥロ大統領にインタビューしていた米スペイン語放送局「ユニビジョン」の職員6人が短時間拘束されていた。
国務省西半球局のブライヤー次官補はツイッターで、拘束に関する報道を把握しており、深く懸念していると表明。「マドウロ(大統領)は真実に直面するのではなく、もみ消すのを好んでいる」とした上で即時解放を求めた。
マドウロ大統領に対しては、グアイド氏に権力を委譲するよう国際的な圧力が高まっている。