英首相、EUに3カ月の離脱延期を要請 議会を批判
(CNN) メイ英首相は20日、欧州連合(EU)からの離脱を3カ月延期するようEU側に要請したと発表した。ただ、こうした混乱を招いた責任は議会にあるとの主張も展開した。
メイ氏は幾度となく3月29日の離脱を約束していたが、議会で自身の離脱案への支持を取り付けることができず、ついに延期の要請を余儀なくされた。
メイ氏は首相就任の際、離脱票が上回った2016年国民投票の結果を実現するとの公約を掲げており、今回の延期要請は自身の失敗を認めた形だ。
ただ、メイ氏が首相官邸で発表した声明では、混乱の責任を受け入れることはなく、議会が自身の離脱案を支持しなかったことを批判。英国民からは迅速な対応を求める声が上がっているとし、決断の時期が迫っていると訴えた。
さらに、離脱延期は「私個人として非常に遺憾な事態だ」と表明。英国民は「もうたくさん」という心情であり、政争にうんざりしていると強調した。
これに先立ち、メイ氏は議会下院で、トゥスクEU大統領に書簡を送って6月30日までの離脱延期を求めたことを明らかにした。