ガザからロケット弾250発、イスラエルの報復空爆で4人死
エルサレム(CNN) イスラエル軍によると、パレスチナ自治区ガザ地区から同国にロケット弾約250発が撃ち込まれたのに対し、同軍がガザ各地のトンネルやロケット発射施設など約130カ所を空爆した。
イスラエルと、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは約1カ月前、エジプトの仲介する停戦で合意していた。国連は双方がガザ住民救済の動きを脅かしていると非難し、エジプトと協力して停戦への復帰を働き掛けている。
イスラエル軍によると、4日午前にまず1時間で約50発のロケット弾が発射され、同日夜まで砲撃が続いた。同軍はこのうち数十発を対空防衛システム「鉄のドーム」で迎撃。さらにハマスや、同組織と連携する武装組織「イスラム聖戦」の関連施設を空爆した。
ガザの保健当局者らによると、この空爆で1歳2カ月の子どもと妊娠中の母親を含むパレスチナ人4人が死亡、18人が負傷した。
トルコ国営アナトリア通信のガザ事務所も、ハマスの情報拠点に使われていたとして空爆された。トルコ大統領の報道官はこの攻撃を非難し、米国大使館などにもイスラエル政府を抗議するよう呼び掛けた。
イスラエル救急当局によると、ハマスのロケット弾ではガザから約20キロの街に住む80歳の女性と、ガザ北側にいた49歳の男性がそれぞれ破片で負傷した。
イスラエルはガザ境界の検問所2カ所と、ガザに認めていた6カイリ(約11キロ)の漁業水域を閉鎖すると発表した。再開の見通しは示していない。
イスラエル軍は3日、ガザ境界で軍兵士2人が狙撃され負傷したとして、ガザのハマス拠点を空爆。この攻撃でハマスの軍事部門「カッサム隊」の戦闘員2人が死亡していた。