シリア北西部で続く空爆と戦闘、衛星写真に破壊の跡

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黒煙の立ち上る様子がはっきりとわかるシリア北西部の衛星写真/Maxar Technologies/Reuters

黒煙の立ち上る様子がはっきりとわかるシリア北西部の衛星写真/Maxar Technologies/Reuters

(CNN) シリア反体制派の最後の拠点、北西部イドリブ県でアサド政権軍による空爆や戦闘が続いている。国連のウルスラ・ミュラー事務次長補は28日、安全保障理事会で市民の保護を訴えた。

今月20~26日に撮影されたイドリブの衛星写真には、建物が焼け焦げ、道路にがれきが散乱し、あちこちから煙が立ち上る街の様子がはっきりと写っている。

ミュラー氏によると、ここ数週間だけで市民160人が死亡し、27万人が家を追われた。病院や学校、市場への攻撃も相次いでいる。

同氏は安保理で「今の問題はイドリブの市民を守るために何をするかだ」と訴えた。

現地で活動する救助ボランティアの市民団体「シリア民間防衛隊(通称・ホワイトヘルメッツ)」によると、イドリブ県南西部では28日、4回の空爆で子ども7人を含む13人が死亡、少なくとも51人が負傷した。

英国に本部を置く「シリア人権監視団」は声明で、県内農村部の町や村で28日に149回の空爆があり、数十人の死傷者が出たと述べた。

一方、国営シリア・アラブ通信(SANA)によれば、シリア政府は同日、軍がイドリブ県内の数カ所で「テロ集団」を攻撃し、多数のテロリストが死亡または負傷したと発表した。

ロシア軍の支援を受ける政権軍は、先月からイドリブ周辺の空爆を強化している。米当局者らは、イドリブに残る反体制派の多くが国際テロ組織アルカイダ系の過激派にかかわるグループだとする一方で、市民の被害を懸念。国連も多数の死傷者が出ていることに懸念を示している。

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