中国政府、米国渡航に相次ぎ警戒呼び掛け 反米戦争映画にも脚光

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「貿易戦争」背景に、中国で反米プロパガンダ拡大

北京(CNN) 米中の貿易戦争が激化する中で、中国政府が相次いで米国への渡航に関する安全情報を出し、国民に警戒を促している。

中国の文化観光省は4日に出した安全情報の中で、米国では「銃撃や強盗、窃盗」などの事件が頻発していると指摘した。

中国外務省や在米中国大使館、領事館が同日出した安全情報でも、米国に滞在する中国人が現地の警官などから繰り返し嫌がらせを受けていると訴えた。いずれも中国国民に対し、安全への認識を高めるよう呼びかけている。

これに先立ち中国教育省も3日、米国に留学している学生や研究者に注意を促していた。

中国共産党はメディアを通じても、米国との貿易戦争を巡る宣伝キャンペーンを続けている。4日の共産党機関紙「人民日報」に掲載された論説では、フランスのマクロン大統領や、18世紀の哲学者アダム・スミスなどの言葉を引用して、米国を「世界の敵」と位置付けた。

中国国営メディアはさらに、朝鮮戦争中に米中の激戦の舞台となった1952年の「三角丘の戦い」にも言及し始めた。

40日以上に及んだこの戦闘では、中国軍と米軍率いる国連軍の双方に多数の死者が出た。死傷者の正確な数は不明だが、中国の新聞記事や教科書、映画などでは、中国が圧倒的な勝利を収めたとされている。

最近になって、この戦闘をテーマにした古い映画の人気が上昇し、ネットには当時の兵士のインタビュー映像が投稿され、中国国営テレビCCTVも古いドキュメンタリー番組を放送するようになった。

5日の共産党機関紙に掲載された論説では、朝鮮戦争当時の米中間の交渉を検証し、「米政府が交渉の席で手に入れることができなかったものは、戦闘機や大砲の使用を通じても手に入れることはできなかった」と結論付けた。

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