今夏のフランス、熱波関連の死者1435人に 保健省が発表
(CNN) フランス保健省は9日までに、今夏の二度の熱波に関連する死者が1435人に上ったと明らかにした。
フランスなど欧州各地は今年、6月24日~7月7日と7月21日~27日の二度にわたり熱波に見舞われた。熱波の期間中の死亡率は例年に比べ9.1%高かったという。
今夏の気温は記録的な水準で、国家気象当局によると、7月28日には南部ガラルグルモンテュで観測史上最高となる45.9度を記録した。
専門家からは、温暖化ガス排出による気温上昇を背景に、こうした熱波が欧州の新たに常態になりかねないと懸念する声が漏れる。
欧州の大半の地域では建物が酷暑に対応できる造りになっておらず、2017年の報告書によると、エアコンを備える家庭は5%足らず。猛暑の中で公共交通機関がまひする可能性もある。
高齢者は特に影響を受けやすい。フランス保健省によると、今夏の熱波に関連する死者のうち974人は75歳以上。10人は仕事中に死亡し、大半は屋外で働いていた。
フランスでは以前にも熱波の影響で死者が相次ぎ、15年には死亡率が10.1%、18年には15%上昇していた。