ニジェール軍の基地襲撃、兵士71人死亡 ISISが犯行声明
(CNN) 西アフリカのニジェールで国軍の基地が武装集団に襲撃され、兵士71人が死亡、12人が負傷した。この事件に関連して、過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)が犯行を認める声明を出した。
同国国防相によると、重装備で武装した数百人の集団が10日、隣国マリとの国境に近い西部のアンアットにある軍の拠点を襲撃した。
国防相は、激しい戦闘の末に「相当数のテロリストを制圧した」としている。
一方、ISISはソーシャルメディアへの投稿の中で、軍の基地を数時間にわたって占拠し、戦車数台を含む武器や弾薬を奪ったと主張した。その主張を裏付ける根拠は示していない。
大統領府のツイッターによると、エジプトを訪問していたイスフ大統領は、事件発生を受け、日程を切り上げて帰国した。
この数日後には、フランスのマクロン大統領と西アフリカ5カ国の首脳がフランスで会談し、同地域の治安情勢の悪化について協議する予定だった。
ロイター通信によると、この会談は2020年初めに延期された。
ニジェールは、モーリタニア、マリ、ブルキナファソ、チャドとともに、治安情勢悪化への対策として設立されたG5サヘル合同軍に参加している。
同地では過激派組織ボコ・ハラムやアルカイダ系武装集団との戦闘も続いており、米国とフランスはニジェールに兵士を派遣して、現地の部隊による情報収集などの作戦を支援している。ニジェールの隣国マリでも、アルカイダ系などのイスラム過激派組織が広大な砂漠地帯を支配している。