ノートルダム大聖堂、伝統のクリスマス礼拝中止 約200年ぶり
(CNN) 4月の火災で大きな被害が出たフランス・パリのノートルダム大聖堂で、200年以上続いてきたクリスマス礼拝が今年は行われないことになった。関係者が22日に明らかにした。
広報がCNNに語ったところによると、850年の歴史をもつノートルダム大聖堂でクリスマス礼拝が行われないのは、1803年以来、約200年ぶり。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されているノートルダム大聖堂は、4月の火災で屋根の一部と尖塔(せんとう)が焼失していた。
AFP通信によると、クリスマスイブのミサは、近くの教会に場所を移して行われる。
ノートルダム大聖堂では過去200年の間、第2次世界大戦中のナチス・ドイツによる占領時代も含めて、クリスマス礼拝が続けられてきた。
ノートルダム大聖堂から煙と炎が立ち上る様子=4月15日/Veronique de Viguerie/Getty Images Europe/Getty Images
出火原因については今年6月の時点でフランス検察が、たばこの吸い殻か電気系統の不具合だった可能性を指摘していた。当局は、過失があった可能性もあるとみて捜査に乗り出している。
フランスのマクロン大統領は、5年以内に大聖堂を再建する計画を打ち出している。4月にはフィリップ首相が再建に向けた国際コンペを発表した。