新型ウイルス、WHOが緊急事態宣言 客船の7千人足止めや国境封鎖も
ロシア国営メディアは30日、新型ウイルス感染の拡大を防ぐため、中国との国境封鎖令にミシュスチン首相が署名したと伝えた。極東地域の中国との国境を封鎖するなどの対策を講じるとしている。
ロシアの極東地域は中国、モンゴル、北朝鮮と国境を接している。この発表に先立ち、ロシアの旅行会社やチャーター便の運航会社数社が中国行きの便の運航停止を発表していた。
タス通信によると、中国とロシアを結ぶ列車の運行も31日から制限する。
香港では10例の症例が確認され、政府は中国本土と香港を結ぶ高速鉄道の駅を閉鎖すると発表した。新たな規制も導入し、中国本土から香港への旅行者の数を80%削減するとした。
CNN特派員によると、香港はゴーストタウン状態になり、例年であれば春節の祝賀ムードでにぎわう商店街も人影はまばら。市民らは3時間以上並んでマスクを買い求めている。
米国や日本、欧州連合の複数の国は、国民を武漢市から退避させている。英国も、武漢市から国民を帰国させる便の運航にようやくゴーサインを出した。
航空各社もブリティッシュエアウェイズ(BA)、アメリカン航空、エア・カナダ、KLMオランダ航空、ルフトハンザ航空、ユナイテッド航空などの大手が相次いで中国便の運航を停止した。複数カ国の政府が、不要不急の中国渡航を避けるよう呼びかけている。
アジアなどの各区にでは、中国から到着した旅行者全員を対象とする検査を強化した。ただ、新型ウイルスは症状のない人から感染することもあると報告されており、こうした検査は役に立たない可能性もある。