中国当局、新型コロナ対策批判の企業家を捜査 「重大な違法行為」
北京(CNN) 中国当局は7日、著名な企業家の任志強氏(69)が、「重大な違法行為」と中国共産党規律に違反した疑いで捜査対象となっていることを明らかにした。
当局の声明は容疑の詳細に言及していない。
任氏は共産党幹部の家庭に生まれ、不動産業の国営会社で会長を務めた人物だが、政権批判の言論で知られ「大砲」の異名をとる。
3月初めの論評では、習近平(シーチンピン)国家主席の新型コロナウイルス感染症対策を厳しく批判。習氏の名指しを避けながらも「皇帝を名乗り続ける裸の道化師」と呼んで非難した。
さらに、共産党は党の利益ばかりを優先し、ウイルスと「体制の重大な病」の両方が国民を脅かしていると主張していた。
友人の起業家はCNNに、先月12日から同氏と連絡が取れなくなったと語り、当局に拘束された可能性を指摘していた。
任氏は2016年にも、習氏のメディア政策を批判して1年間の観察処分を受け、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」のアカウントを閉鎖された。