中国・武漢市が大規模なPCR検査、9日間で全住民の8割以上
(CNN) 中国の武漢市で23日までの9日間に、全住民の8割以上を対象に新型コロナウイルスのPCR検査が実施され、症状のない陽性者が198人見つかったことが分かった。
武漢市では先月ロックダウン(都市封鎖)措置が解除されたが、今月になって同じ地区に住む6人の新規感染者が確認された。これを受けて「10日間の戦い」と称し、徹底的な検査が実施された。
国営の中国中央テレビ(CCTV)によると、15日から23日までの間に住民の8割に当たる900万人以上の検体を採取した。検査数は22日だけで147万件に上ったという。
市内全域の住宅地にブースが設置され、マスクを着けた住民らが順に検査を受けた。地元の共産党機関紙によると、最終日の23日には未検査の住民に対応するため、231のブースが増設された。
高齢者や体の不自由な人については、医療従事者らが戸別訪問して検体を採取した。
ニュースメディアの財新によると、大量の検査を処理するため、複数の検体を1本の試験管にまとめて調べるプール方式が採用された。ある試験管で陽性反応が出たら、個別に調べ直して陽性の検体を突き止める。
この方式は先月、ドイツの研究者らが英医学誌ランセットに発表した論文の中で、多数の無症状者をふるいにかける必要がある場合の検査方法として提案していた。