ベイルート爆発の死者135人 現場の倉庫に大量の化学物質

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ドローンで撮影された爆発現場=5日、ベイルート/Hussein Malla/AP

ドローンで撮影された爆発現場=5日、ベイルート/Hussein Malla/AP

(CNN) レバノンの首都ベイルートで起きた大規模爆発による死者は少なくとも135人に達した。爆発が起きた港の倉庫には、6年前にロシア船から押収された大量の化学物質が保管されていたことが分かった。

爆発による負傷者は5000人に上っている。

ディアブ首相は5日、港の倉庫に安全対策のないまま放置されていた硝酸アンモニウム2750トンが爆発を招いたとの見方を示した。

硝酸アンモニウムは肥料や爆薬原料として使われる化学物質。CNNが入手した文書によると、持ち込んだのはロシアの船会社が保有するモルドバ船籍の貨物船だった。

船は2013年にロシア人とウクライナ人の船員を乗せ、旧ソ連のジョージア(グルジア)からモザンビークへ向かった。ギリシャで燃料を補給した際、船会社から資金が底をついたため、運航費用を補てんするために追加の貨物を積み込むよう指示を受けた。

船はこれに従ってベイルートに入港したが、運航規則に違反したとして港湾当局に差し押さえられた。当時の船長によると、船員らは十分な物資も与えられないまま長期間の乗務を強いられてきたとロシア当局に訴え、最終的に賃金を支払われないまま船を放棄した。

船に残された硝酸アンモニウムは当時、港に浮かぶ爆弾とも呼ばれた。税関当局の責任者が繰り返し警告を発したが、14年11月に倉庫へ移されたまま、6年近く放置されていたという。

硝酸アンモニウムは保管状態や気象条件によって爆発の危険性があることが知られている。1947年に米テキサス州で起きた大爆発では1000棟以上の建物が損壊し、400人近い死者が出た。

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