豪ジャーナリスト2人が帰国、中国で事情聴取求められる
香港(CNN Business) 中国で治安当局の事情聴取を受けたオーストラリアのジャーナリスト2人が8日までに帰国した。
豪経済紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(AFR)によると、同社の上海特派員マイケル・スミス氏と、豪公共放送ABCの北京特派員ビル・バートルズ氏は、中国当局が先月拘束したオーストラリア人ジャーナリスト、チェン・レイ氏の捜査に関連する「参考人」として事情聴取を求められた。
レイ氏は今のところ正式に起訴されていない。どのような事件で捜査対象になっているのかも明らかでない。
ABCは2人の事情聴取に先立ち、在中スタッフを帰国させるよう豪政府から忠告を受けていたという。
ABCによると、バートルズ氏は自宅アパートで帰国前の送別会を開いている時、訪れた警官から出国禁止を言い渡され、「国家安全保障」に関する件で翌日事情聴取を受けるよう求められた。
両氏はそれぞれ上海と北京の豪公館に避難し、豪政府が2人の出国許可を求めて中国側との交渉を開始。5日後に出国禁止が撤回され、両氏とも空路、豪シドニーへ戻った。
バートルズ氏は8日、このような状況で帰国を余儀なくされたのは残念だと語った。
AFRによると、スミス氏は無事に帰国できたことに感謝の意を表し、深夜の警察来訪には脅威を感じたとコメント。中国で現在、全ての外国人ジャーナリストが受けている圧力が浮き彫りになったと話している。