カタールの空港で新生児遺棄、付近の女性客ら検査 豪政府が不快感
(CNN) カタールの首都ドーハのハマド国際空港で置き去りにされた新生児が発見され、カタール航空の便に搭乗していた女性客がいったん降ろされて検査を強要される出来事があった。オーストラリア政府は、著しく不適切だったとして強い不快感を表明した。
CNN提携局のセブンニュースによると、オーストラリア人13人を含む女性客は、機内から降ろされて拘束され、滑走路上の救急車の中で強制的に検査を受けさせられたとされる。
オーストラリア政府の報道官はCNNの取材に対し、「女性たちに対するこの扱いは屈辱的で著しく不適切だった。女性たちが情報に基づく自由な同意を与えられる状況を逸脱していた」と語った。
CNN提携局のナインニュースによると、この便はシドニー行きのカタール航空QR908便で、今月2日、経由地のドーハに着陸した。
ハマド国際空港は、2日に同空港で置き去りにされた新生児が見つかっていたことを確認した。医療関係者が「出産したばかりの母親の健康と福祉」を懸念して、同空港を出発する前に母親を突き止めるよう要請したとしている。
同空港はCNNに寄せた声明で、「新生児が見つかった空港内の特定区域にアクセスできた個人に対し、調査に協力するよう要請した」と説明している。
母親はまだ捜索中だが、新生児は保護されて無事だという。
同便に乗り合わせた男性乗客によれば、滑走路から女性たちが戻ると機内は非常に張りつめた空気に包まれた。女性たちは強いショックを受けた様子で、1人は泣いていたという。
オーストラリアのペイン外相は首都キャンベラで記者会見し、カタール政府に強い不快感と懸念を伝えたと述べ、オーストラリア連邦警察にも通報したと言い添えた。