エーゲ海で強い地震、トルコとギリシャで22人死亡 津波も
トルコ・イスタンブール(CNN) エーゲ海で30日午後、強い地震が発生し、トルコとギリシャで少なくとも22人が死亡した。建物が倒壊する被害が出たほか、小規模な津波も起きた。
複数の当局者によると、トルコ西部の沿岸地域では20人が死亡し、ギリシャ東部のサモス島でも、10代の若者2人が倒れた壁の下敷きになって死亡した。
地震の強さを示すマグニチュード(M)は、米地質調査所(USGS)によると7.0、トルコ当局によると6.6。震源はサモス島にある町ネオンカルロバシオンの北東14キロの沖合で、発生時間はギリシャ時間の午後1時51分だった。
トルコ西部イズミルの市長はCNNトルコに対し、同市だけで少なくとも20棟の建物が倒壊したと説明。現地からの画像には、複数の車が建物の下敷きになってつぶれ、人々が瓦礫(がれき)をかきわけて生存者を探す様子が写っている。
トルコ災害当局によると、国内の負傷者は少なくとも786人に上る。重機やヘリコプターを使った捜索により数十人が救出された。
これまでに計196回の余震が観測され、うち23回はM4.0を超える規模だったという。トルコのクルム環境・都市計画相は、17棟の建物で捜索救助活動が続けられていると明らかにした。
トルコのエルドアン大統領によると、同国の負傷者のうち5人は手術を受けており、8人は集中治療室に入っている。
テレビの映像には、イズミル県の一部やサモス島で「ミニ津波」による道路の冠水が起きた様子が映っている。津波警報は出ていない。