ファイザーのワクチンで2人にアレルギー反応、英当局が注意勧告
ファイザーは声明を発表し、ワクチン接種を原因とする「アレルギー反応と関係がありそうなイエローカード2枚の報告があった」と説明。ファイザーとビオンテックはMHRAの調査に協力すると表明した。
「第3段階の臨床試験では、このワクチンの忍容性は全般的に良好で、独立機関のデータ監視委員会から重大な安全上の懸念は報告されなかった。この臨床試験にはこれまでに4万4000人以上が参加し、うち4万2000人以上が2回目のワクチンを接種された」としている。
ファイザーとビオンテックが開発したワクチンの臨床試験に関して米食品医薬品局(FDA)が8日に公表した文書によれば、アレルギー反応と思われる副反応が出た割合は、ワクチンを投与されたグループが0.63%と、プラセボ(偽薬)を投与されたグループの0.51%に比べてわずかに高かった。
ファイザーは臨床試験の手順の中で、アナフィラキシーのような激しいアレルギー反応を起こしたことがある人は、試験に参加できないと定めていた。
英ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のスティーブン・エバンズ教授は英メディアに対し、「このワクチンの成分に対して自分に過敏症があるかどうかが分からない人もいる」と述べ、アレルギー反応の原因がはっきりするまで、アドレナリン自己注射器を携帯する人はワクチン接種を見合わせるよう求めたMHRAの勧告を支持すると話した。ただし一般の人が不安に思う必要はないとしている。
ワクチンに詳しい専門家のポール・オフィット氏はCNNの取材に対し、ワクチンに対するアレルギー反応は珍しいことではないと指摘、「確かにワクチンは激しいアレルギー反応を引き起こすことがある。米国では、およそ140万回のワクチン投与につき1回の割合でアレルギー反応の合併症が起きている」と説明した。