台湾、新型コロナの市中感染を確認 4月以来
香港(CNN) 台湾の保健当局は22日、新型コロナウイルスの新たな感染者が1人確認されたと発表した。台湾の中での感染が確認されるのは4月以来、255日ぶり。
当局の発表によると、感染が確認されたのは30代の女性。陽性反応を示した外国人パイロットと、今月8日から10日までの間に接触していた。
台湾で4月12日以降に確認された感染者は全員、域外からの渡航者だった。台湾に入る渡航者には隔離が義務付けられ、陽性者は隔離病棟で治療を受けることになっている。今月22日には域外から入った3人の感染も確認され、累計の感染者は770人になった。
台湾は迅速な対応で感染を収束させた例として知られてきた。
新型ウイルスが最初に見つかった武漢からの直行便に対しては、昨年12月31日に乗客の検疫を開始。1月21日に台湾初の感染者が確認されたことを受けて武漢からの入境を禁止し、中国本土と香港、マカオからの渡航者も検疫対象とした。
3月からは外交官らを除く全ての外国人の入境を禁止した。こうした措置と並行して接触追跡を徹底し、検査体制を強化した。
台湾で感染対策のルールを破った場合は厳しく処罰される。今月初めには、フィリピンからの出稼ぎ労働者が隔離中のホテルで8秒間だけ自室から出たとして、約36万円の罰金を科された。