地震・豪雨・土砂崩れ・噴火、相次ぐ災害で犠牲者多数 インドネシア
気象当局は、まだ余震発生の恐れがあるとして山間部の住民に土砂崩れを警戒するよう促している。沿岸部の住民には、津波の恐れがあることから海岸に近づかないよう呼びかけた。
震源の北に位置するマムジュでは、複数カ所でホテルや病院を含む建物が倒壊し、閉じ込められた人を救出する作業が続いている。
ジャワ島のムラピ山の噴火は今月4日に始まり、山麓(さんろく)付近に住む住民500人が避難した。
火山地質災害対策センターによると、ムラピ山からは18日も溶岩が噴き出し、噴煙は高さ約1キロに達している。同センターは6本の溶岩の流れを観測し、南西部の斜面を600メートル流れ下っていると報告した。
同島ではインドネシアの最高峰火山、スメル山も15日から溶岩や噴煙を排出し始めた。
ボルネオ島の南カリマンタン州では今週、豪雨による洪水が発生して少なくとも15人が死亡、10万人以上が避難した。災害対策当局によれば、同州の10地区で住宅2万棟以上が深さ1.5メートルの水に漬かっている。インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は18日に被災地を視察した。
南カリマンタン州で人々の避難に当たる救助隊=17日/BASARNAS/EPA-EFE/Shutterstock
スラウェシ島では北スラウェシのマナド市を15日に襲った洪水と土砂崩れで少なくとも6人が死亡した。
ジャワ島の西ジャワ州で10日前に起きた土砂崩れの現場では、18日に4人の遺体が土砂の中から収容され、これで死者は33人になった。捜索隊はまだ安否が確認できない4人の捜索を続けている。