ナバリヌイ氏支持のデモ、ロシア全土で5000人以上拘束
モスクワ(CNN) ロシア全土で1月31日、反政権活動家アレクセイ・ナバリヌイ氏が帰国直後に拘束されたことに抗議するデモが実施され、同氏の妻ユリアさんを含む参加者少なくとも計5045人が拘束された。
拘束者は首都モスクワだけでも1600人を超え、人権監視団体「OVDインフォ」が記録を始めた2011年以降で最多の人数となった。
ナバリヌイ氏のチームは次回のデモを2月2日に実施すると呼び掛けている。この日はモスクワの裁判所で、同氏が詐欺罪で言い渡された執行猶予刑を実刑に変更するかどうかの審理が予定されている。
同チームは1月31日夕、通信アプリ「テレグラム」に「きょうのデモは終わったが、我々はナバリヌイ氏の自由を求めて戦い続ける」と投稿した。
支持者らは、国内120都市でそれぞれ現地時間の正午からデモを実施すると発表していた。現地のCNN取材班によると、モスクワのデモ隊は同氏が拘束されている市北東部の施設へ向かう行進を計画。これに対して地元当局は、同施設につながる地下鉄線の駅を次々に閉鎖した。
警察がデモのさなかに男性を拘束する様子=1月31日、シベリア・オムスク/AP
ユリアさんはこの地区でデモに参加し、集団の先頭で両手を挙げた自身の写真をインスタグラムに投稿した。ナバリヌイ氏が設立した「反汚職基金」の法務部門責任者によると、ユリアさんは平和的な行進の最中に説明なしで警官に拘束されたが、その後釈放されたという。
ロシア内務省は「無許可の抗議活動」に参加しないよう、市民に呼び掛けていた。
在モスクワ米大使館とブリンケン米国務長官は31日、ツイッター上でロシア当局の対応を非難した。ロシア外務省はこれに対し、「重大な内政干渉だ」と反発する声明を出した。