ミャンマー抗議デモで初の死者、頭部撃たれた女性が死亡
(CNN) ミャンマーで反クーデターの抗議デモに参加し頭部を銃撃された女性が19日、死亡した。家族がCNNに確認した。
女性は9日に首都ネピドーの抗議デモに参加中に撃たれ、重体となっていた。1日に軍がクーデターで実権を握って以来続く民主化デモで初の死者となる。
女性に関して直接情報を知る関係者によると、女性は頭部に銃創を負い、病院に搬送された。国民民主連盟(NLD)の報道官はフェイスブックの投稿で、銃弾が女性のかぶっていたオートバイのヘルメットを貫通したと述べた。
ミャンマーでの抗議デモで頭部に銃撃を受けた女性の写真を掲げる参加者=14日/Aung-Shine/AP
インターネットでは、若い女性が抗議デモに向けられた放水銃から身を守る中、突然地面に倒れる様子を捉えた映像が拡散していた。
国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルは、分析された写真や映像からサブマシンガン「ウージー」の同国製のタイプを持つ警官がいたと言及。その画像は環状交差点の付近から撮影され、そこは女性が通り越しに狙撃された場所だと述べた。さらに、写真の位置を確認し、警官が持っていたのは「ミャンマー製ウージーのBA―94かBA―93」と特定した。CNNはこの写真について独自に確認できていない。
アムネスティの危機証拠分析班のトップは「この女性が負った重傷は、平和的に抗議する人々に直接実弾を発射したミャンマー警察によるものだ」との見解を示した。
ミャンマー軍は10日にフェイスブックの投稿で、同環状交差点付近での抗議デモには暴徒用の武器しか使っておらず、2人のデモ参加者が負傷したとの報告について調査を進めると述べた。
この女性は銃撃事件後に抗議デモのシンボルとなり、数千人の参加者が毎日通りに繰り出す際に女性の写真を掲げる状況になっていた。デモ隊は軍に対し民政復帰と、軟禁状態のアウンサンスーチー国家顧問らの解放を求めている。