米当局者、シリア空爆で「民兵に死者」 国防長官が攻撃助言しバイデン氏決断
(CNN) 米軍が25日にシリアで実施したイランが支援する民兵組織の拠点の空爆で、米当局者はCNNに対し、この攻撃で民兵が殺害されたと明らかにした。
この当局者は死亡した民兵について「わずかな数にとどまる」と語った。
国防総省当局者は、シリアの拠点を標的とする決定はトップダウンで行われたと明かした。
オースティン国防長官は記者団に、自分が大統領に行動すべきだと助言し、バイデン氏が同日午前に許可したと述べた。
オースティン氏は、狙った標的が米軍や有志連合にロケット弾を撃ち込んだシーア派民兵組織によって利用されていたと「確信している」との認識を示した。「我々は攻撃したものが何かを把握している。我々はイラク人に調査や情報収集活動を許可し、後押ししてきた。標的の絞り込みでそれが非常に役立った」と語った。
国防総省のカービー報道官によると、空爆は有志連合を含む米同盟国に連絡した後に実施した。
空爆で破壊した施設は国境管理地点にあり、「カタイブ・ヒズボラ」「カタイブ・サイード・アル・シュハダ」など、イランを後ろ盾とする複数の民兵組織が使っていた。
この拠点は民兵組織による武器密輸に関連して使われていたとみられる。米当局者によると、今回の空爆には、民兵組織の攻撃能力を低下させ、ここ最近の攻撃に対して警告する目的があった。
今回の空爆は、米国とイランがイランの核開発をめぐる交渉に備える中で実施された。これにより、ただでさえ不安定な状況が複雑化する可能性もある。