英フィリップ殿下の葬儀、国葬は行わず ウィンザー城礼拝堂で実施
ロンドン(CNN) 英王室の典礼の多くを担う紋章院は9日、同日死去したフィリップ殿下の葬儀について声明を出し、「慣習と殿下の遺志に従って」ウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂で執り行われると明らかにした。国葬とはせず、葬儀に先立つ遺体安置も見送られるという。
声明では、新型コロナウイルスに起因する現在の状況を考慮して、葬儀のあり方を変更すると説明。「残念だが、一般市民は葬儀を構成する式典に出席や参加しようとしないことが求められる」と述べた。
英国防省は声明で、10日正午に全国で弔砲を発射すると明らかにした。ジブラルタルや海上の艦船を含む英国各地で、礼砲部隊が40分間、1分ごとに計41発を発射するという。
弔砲に関しても、一般市民は自宅から見守ることが推奨される。発射の様子は現地公開されないものの、インターネットやテレビで放映される見通し。
紋章院は服喪期間についての詳細も発表。「今から葬儀翌日の午前8時まで、ユニオンフラッグを含む全ての公式の旗を半旗とする」との方針を示した。
フィリップ殿下の孫に当たる英ヘンリー王子と妻のメーガン妃は訃報(ふほう)を受け声明を出し、殿下は「大いに惜しまれる」だろうとその死を悼んだ。
バイデン米大統領とジル夫人は声明で、「フィリップ殿下は英国と英連邦、家族のために喜んで自らをささげた。数十年に及んだ献身的な公務の影響は、彼がパトロンとして掲げた立派な理念、彼が擁護した環境保護の取り組み、彼が支えた軍の要員、彼が触発した若者の中に明らかに見て取れる」とした。