英空母クイーン・エリザベス、アジアへ出航 エリザベス女王が訪問
(CNN) 英国のエリザベス女王(95)は22日、ポーツマスで、同国最大級の艦艇である最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を訪問した。クイーン・エリザベスを中心とする空母打撃群は米蘭の艦艇とともにアジア方面に向かうが、同空母にとっては初の本格的な航海となる。
国防省は声明で、エリザベス女王が空母の乗組員と面会し、幸運を祈ったと明らかにした。
英王室のツイッターには、エリザベス女王が空母を離れる際、乗組員からあいさつを送られる様子が捉えられている。
訪問中に軍の要員に話しかけるエリザベス女王=5月22日/Steve Parsons/Pool/AFP/Getty Images
クイーン・エリザベスは排水量約6万5000トンで、最新鋭戦闘機「F35B」を18機搭載しており、8機は英軍、10機は米海兵隊の機体。1700人あまりの乗組員のうち250人が米海兵隊員。
空母打撃群はクイーン・エリザベスのほか、駆逐艦2隻、フリゲート艦2隻、潜水艦1隻などで構成されており、28週間にわたり、2万6000カイリ(約4万8000キロ)を航行する。英海軍の艦艇のほか、米軍の駆逐艦とオランダ軍のフリゲート艦も同行する。
空母打撃群は、地中海やインド洋を抜けて、中国など各国が領有権を主張する南シナ海を通過し、フィリピン海へ向かう。途中ではインドやシンガポールに寄港するなど、40を超える国々と交流を持つ予定。
空母クイーン・エリザベスはポーツマス海軍基地を出発して28週間の旅に出る/Steve Parsons/AP
英国のジョンソン首相は空母打撃群の派遣について、民主主義や法の支配を信じることといった英国のソフトパワーを示すことになると語った。