英空母クイーン・エリザベスが南シナ海に、英米中が軍事演習
一方、中国政府は南シナ海のほぼ全域に自国の主権が及ぶと主張する。
中国南海研究院・呉士存院長は国営メディアに寄稿し、英空母の派遣には「大英帝国の栄光の日々を再現する」狙いがあると指摘。「英空母クイーン・エリザベスによる今回の航行は、英政府の言うような単なる国際法に従った南シナ海の通過ではなく、複数の目的を果たすため入念に計画された策略だ」と述べた。
英空母打撃群が南シナ海を移動するなか、米海軍の水上行動群は初めてこの地域に沿海域戦闘艦と誘導ミサイル駆逐艦を同時展開した。
米海兵隊のF35B戦闘機がクイーン・エリザベスから離艦する=27日/1st Lt. Zachary Bodner
米第7艦隊の声明によると、同時展開したのは沿海域戦闘艦「タルサ」と誘導ミサイル駆逐艦「キッド」で、両クラスの艦船が水上行動群を形成するのは初となる。
中国も今週、この地域周辺で複数の軍事演習を行い、軍事力を誇示した。複数の国営メディアが伝えた。
国営・環球時報は中国の軍事演習について、「英艦船と直接の関係があるわけではなさそうだが、人民解放軍が高い戦闘即応性を有していることを示すものだ」と報じている。