離陸機に殺到するアフガン人、上空から落下の映像も 女性脅迫相次ぐ
(CNN) アフガニスタンの首都カブールが反政府勢力タリバーンに制圧され、西側諸国が急ぎ撤収する混乱状態の中で、カブールの国際空港には16日、必死の思いで出国しようとする大勢の市民らが詰めかけた。
カブールのハミド・カルザイ国際空港を発着する民間航空便は全便欠航となっている。それでも15日夜から16日朝にかけ、空港は同地を出発する便に無理やりにでも乗り込もうとする人たちであふれ返った。滑走路を走る軍用機の機体に素手でしがみつく人たちもいた。
アフガニスタンの女性たちが苦難の末に手にした勝利も消滅しつつある。関係者によると、15日には女性ジャーナリスト2人の自宅をタリバーンの戦闘員が訪問した。ここ数日で、女性ジャーナリストに対するタリバーンからの脅迫電話も相次いでいる。
カブールの著名女性ジャーナリストは、タリバーンからの電話で「もうすぐそこへ行く」と脅されたと証言した。
米国や英国など各国が大使館員や自国民を急ぎ退避させた状況は、46年前の「サイゴン陥落」を思い起こさせる。
米軍は空港の区画を警備しているが、カブールの米大使館は米国人やアフガン人に対し、指示がなければ空港へは行かないよう呼びかけた。米国防当局者がCNNに語ったところによると、16日には軍が滑走路を空けようとする間、一時的に空軍活動の停止を強いられる場面もあった。
現場をとらえた映像には、離着陸する飛行機に乗り込もうとする人が殺到する様子が映っている。