中国国内の新規感染、7月以来初めてゼロに デルタ株の流行収束か
香港(CNN)世界各国で新型コロナウイルスのデルタ変異株による感染拡大が続く中、中国で23日に報告された新規の国内感染者数が、国家衛生健康委員会(NHC)の統計で7月以来初めてゼロになった。
中国では7月20日、東部の南京市で空港の清掃員の間で新型コロナウイルスの集団感染が確認され、2020年以来最悪の流行が発生。感染は中国国内の省の半数以上に広がり、感染者は1200人を超えた。
このため各地でデルタ株の感染拡大を抑え込むための厳格な対策を実施。何千万人もの住民をロックダウン(都市封鎖)の対象とし、集団検査や接触確認、移動制限などを徹底させた。
そうした厳格な対策が奏功した様子で、1日当たりの感染者数はピークだった2週間前の100人超から着実に減少、この1週間で1けたになっていた。
NHCによると、23日に報告された症例数は、国外から持ち込まれた症例が21例、国内で感染した症状のある症例は皆無だった。国内感染の症例報告がゼロになったのは7月16日以来。これとは別に、無症状の症例が16例報告されているが、NHCによれば、いずれも海外から持ち込まれた症例だった。中国は症状のある症例と無症状の症例を別々に集計しており、ウイルスを持っていても無症状であれば、確認された症例の公式統計には含めていない。
もしこの傾向が続けば、中国は世界で初めて大規模なデルタ株の感染拡大を抑え込んだ国になるかもしれない。