北朝鮮、未明に建国73年の軍事パレード ミサイル現れず
(CNN) 北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は9日、北朝鮮が同日未明、首都・平壌の金日成広場で建国73年を迎える軍事パレードを実施したと報じた。
会場には金正恩(キムジョンウン)総書記も出席し、参加者に手を振るなどの姿もうかがえたが、演説したとの言及はなかった。正恩氏の実妹で一定の権勢を振るうとされる金与正(キムヨジョン)氏の動向にも触れなかった。
北朝鮮の専門家の間では、同総書記のパレードに臨んだ画像の容姿を見る限りやせた様子がみられ、北朝鮮メディアが今年6月に減量したとの報道を裏付けたとの見方が出ている。
軍事パレードに出席した金正恩(キムジョンウン)総書記/KCNA/Reuters
朝鮮中央通信によると、演説は同党政治局員で中央委員会書記長の李日煥書記が担当した。「防衛の支柱である人民軍の能力を高め、全土を要塞(ようさい)にする国防産業の強化を」などと訴えた。
労働新聞によると、軍事パレードは音楽隊が先頭に立ち、労働者や緊急事態に対処する防疫班らのメンバーなどが後に続いた。上空に飛来した航空機が照明弾を発射、夜空を背景に空挺(くうてい)隊員が降下する場面もあった。
ただ、パレードを伝える最初の画像にはミサイルは見られなかった。代わりに農耕用のトラクターや部隊兵士の披露が注目された。
北朝鮮による過去の軍事パレードには最新型と称するミサイル兵器などが現れ、今年1月には新型とされる潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)が登場していた。