タリバン、国連総会への出席希望 事務総長に書簡
ニューヨーク・国連本部(CNN) アフガニスタンの実権を握ったイスラム主義勢力タリバンが20日付でグテーレス国連事務総長に書簡を送り、21日からの国連総会への出席を求めたことが分かった。
事務総長の報道官によると、書簡は「アフガニスタン・イスラム首長国外務省」と印刷された便箋(びんせん)に書かれ、タリバン幹部の「アミール・カーン・ムタキ外相」が署名している。
21~27日の国連総会への出席を求め、ガニ前政権が任命したイサクザイ国連大使はもはやアフガンの代表ではないとして、後任にスハイル・シャヒーン氏を指名する内容。
書簡はさらに、前政権のガニ氏はすでに「追放され、国際社会からアフガン大統領として認定されない」と主張しているという。
一方、イサクザイ氏はタリバンがアフガンを掌握した後も各国大使らと会合を重ね、国連安全保障理事会ではタリバンに民主化を求めるよう呼び掛けてきた。同氏は先週、国連総会に向けた事務総長への書簡で、自身が率いる代表団の名簿を提出していた。
タリバンとイサクザイ氏からの書簡はどちらも、各国の国連大使を審査する信任状委員会へ送られたという。
国連総会ではアフガンとともに、クーデター後も国連大使が交代していないミャンマーの扱いも課題になっている。