今年のノーベル平和賞、有力候補にWHOや国境なき記者団
(CNN) 8日に発表される2021年のノーベル平和賞の受賞者予想で、1年半にわたって世界の新型コロナウイルス対策を主導してきた世界保健機関(WHO)が筆頭候補に挙がっている。
英ブックメーカー(賭け屋)のベットフェアとウィリアムヒルは、いずれもWHOを最有力候補とした。WHOは20年も有力候補に浮上していたが、受賞したのは別の国連機関の世界食糧計画(WFP)だった。
ブックメーカーの予想では、ロシアで投獄された反体制派指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相、スウェーデンの環境保護活動家グレタ・トゥンベリ氏なども有力候補として浮上している。
一方、オスロ国際平和研究所(PRIO)のウーダル所長は今年の最有力候補として「国境なき記者団(RSF)」を挙げ、今年1月6日の米議事堂襲撃で「偽情報の威力と危険性」が浮き彫りになったと指摘した。
次点はベラルーシの野党指導者スベトラーナ・チハノフスカヤ氏。ウーダル所長はまた、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)とパトリシア・エスピノーサ事務局長や、パレスチナ占領地の人権侵害を告発してきた、人権団体ベツェレムと「パレスチナ人権センター(PCHR)」も挙げている。
さらに、中国の民主化運動や人権侵害にも脚光を浴びせ、投獄されたウイグル族の活動家イリハム・トフティ氏や、香港の民主化指導者ネイサン・ロー(羅冠聡)氏にも言及した。
ノーベル平和賞の受賞者は、8日にノルウェーのオスロで発表される。