金正恩総書記、米国の「敵対」姿勢を非難 国防展覧会で
(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記は11日、朝鮮労働党の創立76周年を記念した国防発展展覧会で演説し、米国の「敵対」姿勢を非難した。また、どんな国でも自衛のために、強い軍事力を平時も維持するべきだと主張した。
朝鮮中央通信(KCNA)によると、正恩氏は演説で、米国は北朝鮮への敵対姿勢をたびたび否定してきたが、それを裏付ける証拠はひとつもないと断言。米国が誤った判断により、地域の緊張を高めていると述べた。
会場に並ぶミサイルを「貴重な(兵器)」と呼び、自衛力は「国家の存在と、発展に向けた安全の根幹」であるとの考えを示した。
韓国に対しても、北朝鮮を「違法で無情な国連決議と米国からの暗黙の庇護(ひご)」で縛りつけながら、自国の軍拡を進めるという「偽善的な態度」が南北間の感情を悪化させていると批判を展開した。
展示会には北朝鮮が開発を進めてきたさまざまな兵器が出品された/KCNA/AP
北朝鮮の主な敵は韓国でも米国でもなく「戦争そのもの」だと主張する一方、自衛権に対するこれ以上の攻撃は容認しないと警告。北朝鮮による主権の行使を韓国が妨害しない限り、朝鮮半島が緊張することはないと語った。
KCNAが公開した会場の写真には、昨年10月の軍事パレードで公開された大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星16」や、先月発射実験の成功を発表した極超音速滑空ミサイル「火星8」とみられる新型兵器が写っている。