北朝鮮、新型の巡航ミサイル発射実験に成功と発表
(CNN) 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は13日、新型の長距離巡航ミサイルの発射実験が成功したと報じた。
KCNAによると、国防科学院が11、12日の両日、2年前から開発していたミサイルを試射した。北朝鮮上空を楕円(だえん)や8の字の軌道で7580秒間飛び、1500キロの標的に命中したとしている。
KCNAは、このミサイルが敵対勢力に対するさらなる抑止手段になると主張した。
北朝鮮当局が巡航ミサイルの発射に成功したとする写真を朝鮮労働党機関紙の労働新聞が掲載/Rodong Sinmun
米韓両国の当局者はCNNに、ミサイル発射の報道を確認していると述べた。
北朝鮮をめぐっては韓国と米国、日本の当局者らが13、14日の両日、日本に集まって核問題などを協議する。
北朝鮮は今年すでに巡航ミサイルの試射を少なくとも2回実施した。バイデン米政権に向けて存在感を示そうとするメッセージと解釈されている。
国連安保理はこれまで複数の決議で北朝鮮の弾道ミサイル計画に懸念を示してきたが、巡航ミサイルの開発は対象になっていない。巡航ミサイルはジェットエンジンを動力として航空機のように低空を飛び、弾道ミサイルよりも探知されにくい特徴がある。
米ミドルベリー国際大学院のジェフリー・ルイス教授は、「これは日本全土の標的に到達できるシステムだ」と指摘する。
「3月に見たシステムは韓国しか標的とならない、より短距離のシステムだった」として、今年前半のミサイル試験での飛行距離は450キロだったと言及。「これは技術的な実績となる」ものの、北朝鮮が何らかの試験を行うつもりでいたことは明らかで「完全に予想されていた」とも述べた。