ソロモン諸島で暴動、外出禁止令を発令 親中外交にも反発
地元の記者は25日、ホニアラのチャイナタウンで火災が発生し、警察が同市東部で無力な状態に陥っていると証言した。暴動の被害はチャイナタウンで最悪の規模ともされ、多くの店舗が焼失したとの情報もある。多数の若者が食料品などの略奪に加わっているという。
中国外務省の報道官は25日、ホニアラで中国人や関係事業が襲われていることへの大きな懸念を表明。地元政府に対し、中国人の安全を期すために必要な対策を要請した。
ソガバレ首相は同日、デモ隊の要求に応えることを拒否。ソーシャルメディア上での国民向け演説で、首相職から排除されるとしたら、その場は国会であると主張した。豪州のABC放送との会見では、外国勢力が騒乱を煽っていると非難したが、国名などには触れなかった。
今回の暴動について、豪州のシンクタンク「ローウィ研究所」のウェブサイトは、ホニアラやガタルカナル島での開発事業から多くの住民が排除されているとの心情に根差しているとの研究員の分析を紹介。「小売業、鉱業、材木や建設業はアジアの企業や労働者に支配されていると受け止められている」とした。