バイデン氏とプーチン氏、30日に電話会談へ ロシアが要請
(CNN) 米国家安全保障会議(NSC)は29日、バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領が30日午後、電話会談を実施することを明らかにした。NSCのエミリー・ホーン報道官がCNNの取材に述べた。
米国によるロシアへの外交的関与を含む広範な問題を話し合うとした。バイデン政権当局者によると、今回の電話会談はロシア側の要請によるもので、バイデン氏はロシアとの間では指導者同士の直接の対話が最善の措置との考えから応じることを決めたという。
米ロ間では現在、ウクライナ国境付近へのロシア軍の兵力集結が懸案事項となっている。ホーン報道官は、バイデン政権はこの問題への共通の取り組み方を調整などするため欧州の同盟国やパートナー国と広範な外交的接触を維持しているとした。
バイデン政権高官は29日、米国と同盟国はロシアとの間の意味ある外交の推進に関与しているものの、「ロシアがウクライナを再び侵略した場合、厳しくかつ調整された制裁措置を打ち出す準備も同様にしている」との立場を記者団に説明した。
ロシアがウクライナを攻撃した場合、東欧で北大西洋条約機構(NATO)軍の態勢を強化する計画を米国は作成したとも主張。必要ならウクライナの自衛力の向上につながるさらなる支援を供与する用意もしているとした。
その上でロシアによる緊張緩和へ向けた努力を米国はまだいっさい見いだしていないとも述べた。
バイデン、プーチン両氏の直接的な接触は今月に入り2度目となる。今月初旬に実施された前回のオンライン会談でバイデン氏は、ロシア軍による侵攻は重大な結果を招くとし厳しい経済制裁や東欧のNATO加盟国での米軍の増強を警告した。
一方、プーチン氏はNATOがその軍事能力をさらに東方やウクライナへ広げるなど「レッドライン」を越えた動きを見せれば、ロシアは行動せざるを得なくなると反論していた。