ハイチ大統領暗殺に関与疑いのコロンビア人、米国で逮捕
(CNN) カリブ海の島国ハイチで昨年7月、モイーズ大統領が暗殺された事件に関与した疑いで、コロンビア人の男が4日、米国に身柄を引き渡され、逮捕された。
マリオ・パラシオス容疑者(43)は事件後、ジャマイカへ逃亡したが、不法入国の疑いで拘束された。米司法省によると、4日にコロンビアへ移送される途中、乗り継ぎ地点のパナマから米フロリダ州マイアミへ引き渡された。コロンビア警察の責任者によると、同国とパナマ、米当局が緊密に連携し、米国での逮捕に至ったという。
パラシオス容疑者は米国外で殺人または拉致を共謀し、物的支援を提供した罪でフロリダ州南部の連邦地裁に起訴され、4日に初出廷した。担当弁護士はCNNに、罪状認否では無罪を主張する可能性が高いと述べた。裁判で有罪となれば、最大で終身刑を言い渡される。
モイーズ氏は昨年7月7日未明、自宅で武装グループに襲われ、殺害された。当局によると、犯行にはコロンビア人26人、ハイチ系米国人2人を含む数十人が関与したとみられる。襲撃現場の状況や首謀者などについて、米国やコロンビア、現地の捜査当局が調べを進めている。
これまでにハイチで複数の容疑者が逮捕されたが、暗殺に関連して起訴されたのはパラシオス容疑者が初めて。
同容疑者は昨年8月、コロンビア誌とのインタビューで、現場に到着した時にモイーズ氏はすでに死亡していたと語り、だれが殺害したのかは知らないと主張していた。