ロシアの兵力集結ほぼ完了、侵攻いつでも可能 ウクライナ分析

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ロシア南部クラスノダール地方での軍事演習に参加するロシア軍の戦車部隊/AP

ロシア南部クラスノダール地方での軍事演習に参加するロシア軍の戦車部隊/AP

(CNN) ウクライナ国防省は20日までに、ロシアによる同国への攻撃に動員される可能性がある国境線周辺での兵力の増強がほぼ完了し、侵攻がいつでも起き得る可能性があるとの最新の情報分析を明らかにした。

CNNにもこの分析結果が独占的に提供された。集結したロシア地上軍の規模は12万7000人以上。兵士らは10万6000人余で、これに海空両軍の要員が加わる。

ロシアは欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)の分裂や弱体化を試みていると理解し、欧州大陸での安全保障を確保するため米国の対応能力をそぐことも狙っていると指摘した。

ロシアは同国中央部や東部の地域からウクライナと接する西部国境線へ部隊を「恒久的な見地」で移動させたと説明。昨年12月末や今年1月には「備蓄分の弾薬、野戦病院や治安維持任務」を国境線で整備したとも述べた。ウクライナは攻撃作戦の準備作業と受け止めたとした。

また、新たな情報分析は、ロシアはウクライナ東部地域で武装闘争を展開する3万5000人以上の親ロ勢力を支援。これら地域はロシア軍の関係者約3000人の拠点になっているともした。

ウクライナに対するロシアの諜報(ちょうほう)活動も活発化し、国境線近くには無線や衛星通信担当部隊も追加派遣されたと主張。国境線に沿った偵察飛行の回数も昨年のこの時期以降では3倍の水準に達したとした。

ウクライナ軍は、ロシアは重要な標的を破壊するため中距離ミサイルを用いる可能性があるともみている。戦術作戦ミサイル「イスカンデル」の追加分も国境線に移されたという。500〜700キロ先の標的に到達可能で、首都キエフを含む地域も射程距離内に収めた可能性がある。

ウクライナ情勢をめぐってはロシアと欧米諸国との間で緊張緩和を図る外交接触がこれまで3度あったが、決裂している。米国務省のシャーマン副長官は今月12日、この話し合いを外交努力の失敗を示す口実として利用する意図がロシアにあるのかは不明との見方を示していた。

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