67万7000人がウクライナから避難、国連が緊急支援呼びかけ
(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のケリー・クレメンツ副高等弁務官は1日、ロシアがウクライナに侵攻してから1週間足らずのうちに、約67万7000人がウクライナから避難したと語った。
クレメンツ氏は「1週間足らずで67万7000人がウクライナから近隣国へ避難した。過去24時間で15万人」とツイートした。
国連は同日発表した声明で、人道支援団体と連携した「緊急アピール」を発表。ウクライナ国内にいる人たちや近隣国に逃れた人たちの緊急人道支援に充てるため、17億ドル(約1950億円)の寄付を呼びかけた。
「国連の推定では、ウクライナ国内の1200万人が援助と保護を必要とするだろう。近隣国では今後数カ月で400万人を超すウクライナ難民の保護と支援が必要になるかもしれない」。国連は声明でそう述べている。
マーティン・グリフィス国連事務次長(人道問題担当)は声明の中で、ウクライナの人たちは今、「最も暗黒の時」の中にいると指摘した。
「小さな子どものいる一家が地下や地下鉄の駅で身を潜め、あるいは恐ろしい爆発音や鳴り響くサイレンの中で命をかけて逃げまどっている。死傷者の数は急増している」(グリフィス氏)
「普通のウクライナ人の命と尊厳を守るため、今こそ対応を強化する必要がある。思いやりと連帯で応えなければならない」とグリフィス氏は言い添えた。
フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官は、「欧州で今世紀最大の難民危機になるかもしれない」との見通しを示した。