ウクライナ大統領、核災害になる前にロシアを止めて欲しいと訴え
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は4日早朝、ロシア軍の激しい攻撃を受け火災が起きたザポリーシャ原子力発電所について、ロシア軍が意図的に攻撃したと非難した。
ウクライナ当局によると、原発に深刻な被害はなく、現時点で放射線レベルは通常だという。ただ、状況は流動的で、消防士は火災の消火活動を続けている。
ゼレンスキー氏はフェイスブックへの投稿で、「ロシアの戦車がサーモグラフィーを使って核の区画を砲撃した。彼らは何に向けて撃っているか知っている。この(攻撃の)用意をしていた」と述べた。
さらにソ連時代のウクライナで起きたチェルノブイリ原子力発電所の悲劇にも言及。「世界的大惨事は数十万人の生活に影響を与え、今でもその影響が続いている」と述べた。
ウクライナ当局は、同地域の戦闘が停止し、消防士40人ほどが消火活動に当たり鎮火したと述べた。
ゼレンスキー氏は、ロシアが原発を攻撃したという事実自体が極めて危険な行為を意味し、大惨事となる可能性があるものだと批判。「ウクライナにある15基の原子炉の1つでも吹き飛べば、全員の終わり、欧州の終わりになる」と警告した。
「ロシア以外に原発の原子炉を攻撃した国はない。歴史上初めてだ」とも述べ、欧州諸国の首脳らに「今こそ目を覚まして、核災害になる前に」ロシア軍を止めて欲しいと求めた。