防空壕に響く歌声 「レット・イット・ゴー」歌った少女、隣国に逃れウクライナ国歌を披露
(CNN) ウクライナ首都キエフの防空壕(ごう)に響き渡る、映画「アナと雪の女王」の主題歌「レット・イット・ゴー」の歌声。この歌を披露した7歳の少女が無事、隣国ポーランドに避難した。今度はウクライナ国歌をアカペラで歌い、観客を魅了している。
英BBCによると、アメリア・アニソビッチさん(7)はポーランド中部のウッチで開かれたウクライナ支援コンサートで、数千人の観客を前に国歌を披露した。ポーランドのテレビ局TVNによると、公演にはポーランドとウクライナのアーティストが出演し、収益金はポーランドの人道支援団体に寄付されている。
ステージに登場したアメリアさんは、最初はやや気後れした様子だったが、すぐに自信を取り戻して歌い始めた。
アメリアさんが初めて脚光を浴びたのは今月上旬のことだった。キエフの防空壕の中で出会った女性から、避難している人たちのために歌ってほしいと頼まれ、情熱的な歌声を披露した。金髪を三つ編みにした姿は、まるで映画の「雪の女王」エルサのようだった。
ポーランドで開かれたウクライナ支援コンサートで、数千人の観客を前に国歌を披露したアメリア・アニソビッチさん/Marian Zubrzycki/AP
この映像を紹介したCNNキャスターのアンダーソン・クーパー氏は、「ありがとう、アメリア、という以外、何も言葉が見つかりません」「その美しさに感謝します」とコメントしていた。
アメリアさんがいつウクライナを離れ、ポーランドに到着したのかは分かっていない。BBCによれば、ポーランドの祖母のもとに身を寄せているという。