ゼレンスキー氏が安保理演説、ロシアの残虐行為を訴え 安保理の役割問う
国連は同日、ブチャからの画像には民間人が直接標的となり殺された「すべての兆候」が示されていると指摘。OHCHRの報道官は特に、後ろ手に縛られた人々や一部衣服がない女性の遺体に言及した。
報道官は、戦争犯罪の調査が必要だとしつつも、犠牲者にどのような軍事的文脈があったのかを把握するのには困難が伴うと説明。OHCHRはブチャに入ろうと試みているものの、現地の状況について正確な情報はまだ得られていないとした。状況を記録する上でジャーナリストの役割が重要だとも語った。
ロシアのネベンジャ国連大使はゼレンスキー氏の演説を受けて、同氏のロシア批判は「根拠に欠ける」と発言。2019年のウクライナ大統領選にも触れ、ゼレンスキー氏がドンバス地方での戦闘を終結させるという希望は「実現しなかった」とも語った。
ゼレンスキー氏に直接向けた言葉では、ロシアがウクライナに来たのは平和をもたらすためであり、「領土を征服する」ためではないと述べ、発言を締めくくった。
ロシア大統領府のペスコフ報道官も同日、ゼレンスキー氏の主張は「根拠がないだけでなく、入念に仕組まれた悲劇のショー」で「ロシア軍を中傷しようとする偽造のもの」と発言した。