ロシア軍により壊滅した村、CNN記者が取材 ウクライナ首都近郊

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ロシア軍が拠点として使用し、荒れ放題にして立ち去った学校をCNN記者が取材/CNN

ロシア軍が拠点として使用し、荒れ放題にして立ち去った学校をCNN記者が取材/CNN

(CNN) ロシア軍が引き上げたウクライナの首都キーウ(キエフ)東郊の複数の村に、それまで避難していた住民らが戻ってきた。彼らが今目の当たりにしているのは、まさに壊滅的としか言いようのない状況だ。

CNNのクラリッサ・ウォード記者はロシア軍が1カ月以上占領していた2つの村を取材。そこで絶え間ない恐怖、処刑、恣意(しい)的拘束などが繰り広げられたと伝えた。

現地の学校1校はロシア軍が拠点として使用。兵士たちが荒らし回った後の散らかり放題の状態で残された。

学校の玄関には残虐行為をうかがわせる血のしみがついていた。校長の女性は取材に答え、教育のための施設が荒らされたことへの怒りをあらわにした。

ロシア軍が使っていた教室の1つに記者が入ると、黒板に「許してほしい。こんな戦争は望んでいなかった」との言葉が書かれていた。

学校の近くの墓地には、ウクライナ人6人の遺体が埋葬されている。当局によれば、ロシア軍が到着したその日に処刑された人々だという。

犠牲者の中には近隣に住む若い兄弟もいた。母親は無事だったが、今は我が子を失った悲しみに打ちのめされている。

別の母親は娘を先月25日にロシア兵に連れ去られ、2週間以上経っても居場所が分からないという。

ロシア軍は、娘の電話から同軍に関する情報が見つかったと母親に説明。娘は暖かい家にいてロシア軍とともに仕事をしている、間もなく帰宅するなどと言われたが、戻ってくることはなかったという。

死の危険に直面する中、住民たちは互いに協力し合い、ウクライナ人としての誇りを心の支えにした。

ある女性はロシア軍による占領中隠していたというウクライナ国旗を記者に見せた。ロシア軍が撤退した今、この国旗を再び掲げることができる。

村は壊滅的な被害を受けたが、現時点では再び自由を手に入れた。

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