ロシア人実業家の自殺報道相次ぐ、3カ月で少なくとも5人
2月28日には、ウクライナ生まれのロシア人富豪、ミハイル・ワトフォード氏が英イングランドのサリーにある自宅で死亡しているのが発見された。サリー警察はCNNに対し、検視当局が調査を進めていることを明らかにし、7月29日に審問が行われる予定だと明らかにした。
ロシア紙コメルサントによると、別の実業家のバシリー・メルニコフ氏が3月下旬、ロシア中部ニジニ・ノブゴロドで家族とともに死亡しているのが発見された。
メルニコフ氏は医薬品会社メドストムを所有していた人物。ロシア捜査委員会によると、3月23日、43歳の男性が41歳の妻と4歳、10歳の子ども2人と一緒に刺されて死亡しているのが見つかった。
捜査委員会はメルニコフ氏の名前に言及していないが、死者の年齢や事件の場所はコメルサントの報道と一致する。
捜査委員会の地元支部は捜査状況について追加情報を発表しておらず、CNNの問い合わせに返答しなかった。事件のあった3月の時点では、「アパートへの不法な侵入があった形跡はない」「刃物が見つかり押収された」と述べ、同氏が家族を殺害した後に自殺した可能性を含め調べを進めていると明らかにしていた。
また今月には、家族を殺害した後に自殺したとみられるロシア人実業家2人の遺体が見つかった。
ロシア国営タス通信によると、ガスプロムバンク元幹部のウラジスラフ・アバエフ氏は今月18日、モスクワのアパートで妻と娘とともに死亡しているのが見つかった。
ガスプロムバンク元幹部のウラジスラフ・アバエフ氏
タス通信は捜査当局の情報筋の話として、当局はアバエフ氏が家族を殺害後に自殺したとみて捜査していると報じた。
最近ロシアを離れウクライナに移住したガスプロムバンクの元幹部はCNNに対し、アバエフ氏はプライベートバンキング業務を行い、VIPの顧客を抱えて多額の資金を扱っていたと言及。そんな人物が自殺をしたとは思えず、何かを知っていて危険因子となっていたのではないかと語った。