マリウポリの高層ビルのがれきから遺体200体 ウクライナ当局
(CNN) ロシアが支配するウクライナ南部の港湾都市マリウポリの廃虚と化した高層ビルのがれきの中から遺体200体が発見された。ウクライナ当局者が明らかにした。
マリウポリのバディム・ポイチェンコ市長の顧問であるペトロ・アンドリヤシェンコ氏は24日、メッセージアプリ「テレグラム」での声明で、郊外のガソリンスタンド近くの高層ビルのがれきを解体中に約200人の遺体が発見されたと述べた。遺体は腐敗が進んだ状態で、破壊された建物の地下で発見されたという。
「地元の人々が遺体の回収と梱包を拒否したため、ロシア非常事態省は現場から立ち去った」とアンドリヤシェンコ氏は述べた。「遺体はその場に残されたままだ。建物は部分的に解体されていることから、一帯で悪臭がしている」と説明した。
CNNはアンドリヤシェンコ氏の主張をただちに確認することができなかった。同氏はマリウポリにいるわけではないが、市内に残る住民からの情報収集の窓口となっている。
ウクライナ当局は、3カ月に及ぶ戦争で住民2万人以上が死亡したと発表しているが、この数字は第三者によって確認できていない。アンドリヤシェンコ氏によると、死者を埋葬する手続きは複雑になっている。ロシア当局は、回収され遺体安置所に運ばれた遺体を引き取る者は、遺体はウクライナ軍に殺されたものとするビデオの録画に同意することを要求しているという。
「街は延々と続く墓地と化している」とアンドリヤシェンコ氏は述べた。