ロシア艦船、黒海沿岸から100キロ以上退却 ウクライナ海軍発表
(CNN) ウクライナ海軍は6日、同軍のミサイルやドローンによる攻撃で、ロシア黒海艦隊の船がウクライナの黒海海岸から100キロ以上退却したと発表した。
海軍によると、ロシア側は黒海北西部の支配権を取り戻すため、クリミア、ヘルソン両地域の沿岸にミサイルシステムを配備した。
海軍は、海からのミサイル攻撃の脅威がまだ残っていると分析する。「侵攻開始以降、敵の船と潜水艦は300発以上の巡航ミサイルをウクライナ領土に発射した。現在は巡航ミサイル『カリブル』による激しい攻撃は減り、代わりに対艦ミサイルを地上の標的に撃ち込んでいる。恐らく、ロシアは近代的なミサイル武器を大量に使用し、時代遅れのタイプのミサイルを使わざるを得ないのだろう」との見方を示した。
海軍によると、約30隻のロシアの船と潜水艦が民間船による輸送を妨げている。「現在黒海には最大12隻の揚陸艦があるが、その3分の1以上は修理中だ」とも指摘した。
海軍はさらに「我々はロシア黒海艦隊の黒海北西部の完全な支配権を奪い、同海域は『グレーゾーン』になっている。同時に、敵は我々の戦術を採用し、沿岸ミサイルシステムと空中発射巡航ミサイルを通じて支配権を回復しようとしている」とも述べた。
一方、南西部オデーサ沿岸部においてロシア軍上陸戦術部隊や破壊工作・偵察部隊のリスクは消えておらず、特に気候の条件が整う夏はリスクがあるとの認識を示した。